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2008年11月21日 (金曜日)

「典子は、今」ふたたび

スカパーで偶然映画「典子は、今」を放送していたので最後まで見てしまった。

サリドマイドの副作用で両腕の無い状態で生まれた白井のり子さん本人主演のドキュメントである。

実はこの映画小学生の時に先生に連れられてクラスの数人と、どこかの上映会で見た事があるのです。

当時はハッキリ言って何だこの人足で食事して変な人と言うか、腕が無いから体の形がおかしいなど、先生は道徳のつもりだったかもしれないが、ただただショックを受けただけで、実はあまり感動はしなかった記憶。

ええオッサンになって今見てみると、凄いね典子はミシンもマンドリンも水泳もできて、正直両腕と5本の指がある自分より多才で多芸ですわ、特にラストの水泳の海に飛び込むシーンは見てて怖かったもの。

あとお母さんの我慢強さも賞賛に値すると思う。当然こういう状況なら本人の必要以上に前向きな気持ちも必要だが、やはりサポート合っての物事の始まりだから、お母さんと典子の厳しくも優しい関係がなければあそこまで意欲を持って生活はできないと思う。

広島へ行くあたりのドキュメント色の濃い撮影もドキドキしますよね、どんなに足で頑張っても切符は買えない分けですし、電車内で食事をするのも大変だけど、あそこで他人に頼める勇気もなかなかだと思う。

うがった見方をすれば昭和の時代だから人の善意に頼ってなんとか敢行できた旅だけど、きっと平成の今にやろうとしたら持ち逃げとかセクハラに合いそうで不安です。障害者の方々にとっても人の優しさが昭和よりグッと減った気がする平成の昨今は生活に不安が多いのではと今更ながらに思う。

あとは単純に両腕があって5本の指が動く状態の有り難さ、本当に凄く凄く単純で感化されやすい自分は足でコーヒーにチャレンジしたけど「つまむ」行為だけでも無理だわ。

人間あるはずのものが無ければまぁへこたれると言うが死にたくなることもあるだろうけど、典子さんのこの失礼ながら異常とも思える生きる力、人生を楽しむ心は何なのでしょう?だから明日から頑張ろうとか安直な気持ちにはなないけど、この映画は知らないより知っていた方が、ちょっとだけ生きていく気持ちが強くなる気がする。

あ、でもその他のサリドマイドで副作用の方の中には心が折れてしまい、ちょっと辛い人生を送っている方もいるかもしれないことも知っておくべきかもね。

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