映画:闇の子供たち感想
まず残念なことがひとつ、この映画が朝のゴシップワイドショーで紹介されてしまったそうで、今日夜仕事帰りに行き付けの小劇場に足を運んだら、ワイドショーに安直にあてられたおばちゃんが大挙して押し寄せており、普段は落ち着いた劇場内はさながら巨大な井戸端会議場(T_T)、上映中も予想通りうるさかったし、ワイドショーに関わるとロクなことがないな。
「闇の子供たち」公式HPはこちら
気を取り直して感想(恐らくネタバレ)ですが、タイでの臓器移植に関連する幼児売買春シーンは虐待や大人(男)対子供(男の子)の幼児売買春がエグくて監督頑張ったと思う。西洋(なぜかデブばかりだった)ではこういう幼児(男児)を好む変態が多いのかね?とにかく知らない世界だったので気持ち悪かった。
主演の江口洋介がこんなにヘタレだった作品は初めてだし、宮崎あおいがこんなにウザキャラだったのもそうだし、妻夫木はいつもどおりオドオド役だったが、俺の大好きな佐藤浩市と最近気になる豊原功補が中々いいキャラだったので満足。
ドキュメンタリーと言う訳ではないが、ちょっと前には日本から売春ツアーがあったり、小児性愛者が多く訪れニュースになっていた記憶もあるので、かなりいや相当日本人として日本人の嫌らしさアジア諸国に対する意味のない見下した発想に恥ずかしさを感じるし、監督も子供の無力さより売買春側の醜さを押し出した映像を意識したそうなので、おおざっぱに言うと日本人や売買春側の猛反省映画でもあるのかも。
あとは現地タイの俳優さんが素晴らしかった、特に売買春の運び屋担当のチット役の方は、自分の過去にも幼児売買春をされた経験がある、そして今逆の立場で子供に手を掛ける苦悩がよく見えて良かった。
NGO代表の女性も子供をだた愛しているだけでなく、その想いの芯の深さ強さが時間を追うごとに見えて来て、最後にはついにあんなことしてしまうし、やはりだた好きや愛しているだけではだめなんだなと思わせる演技力でした。
総括すると内容は重い重いです。そしてラストも重いので、ある程度覚悟して観ないといけないと思うし、恐らくワイドショーで薄っぺらにあおられた方には意外とつまらないだろうし、意味不明かと思うので、少なくとも公式HPあたりはのぞいてから鑑賞して下さい。それにしても江口洋介のダメっぷりには驚いたな。
あぁワイドショーにあおられた客層(主におばちゃん)が居なくなった頃にもう1度落ち着いて見に行こうと思う。
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コメント
はじめまして、くさなぎさんの記事をトラックバックさせていただきました。
映画では南部が主人公なんですか?音羽恵子は原作でもウザイ、直情型の人間でした。でも、物語の最後に、彼女のような人間だけが意志を貫き通せるのだと思い知らされました。
投稿: 阿井 | 2008年9月 4日 (木曜日) 午後 10時37分
初めまして&いらっしゃいませ阿井さん
南部は最初から最後まで唯一通して出演していたので主演だと思います。
音羽恵子のウザさは宮崎あおいの好演もあり、なかなか強烈でした。
確かにあの意志の強さなら何でもできそう、だけど皆がこれやったら世界は回らないだろうなぁ、誰かが一歩引いてやらないと。
今後ともよろしくお願いします。
投稿: くさなぎ | 2008年9月 5日 (金曜日) 午後 07時12分